― 同じダウン93%表示でも体感が変わる理由 ―
「ダウン93%なのに寒い」と感じる理由
羽毛布団を選ぶとき、多くの方が表示を見るポイントは
「ダウン93%」ではないでしょうか。
ですが実際には、
● ダウン93%なのに寒い
● 以前使っていた羽毛布団の方が暖かい
● 見た目は同じでも体感が違う
という声をよく耳にします。
羽毛布団の暖かさは、ダウン率だけでは決まりません。

暖かさの正体は「空気をどれだけ保てるか」
羽毛布団は、
羽毛そのものが暖かいのではなく、
羽毛が抱え込む空気の層によって保温されています。
つまり、
👉 よくふくらみ
👉 元に戻る力があり
👉 空気を逃がしにくい
こうした条件が揃うほど、
自然と暖かい羽毛布団になります。
① ダウンの種類による暖かさの違い
― ダック・グース・マザーグース ―
同じダウン93%でも、
使われているダウンの種類によって暖かさは変わります。
一般的には、
ダックダウン < グースダウン < マザーグースダウン
という順で、
● 羽毛が大きく
● ふくらみやすく
● 空気を多く含める
傾向があります。
そのため、
同じ重量でも マザーグースの方が暖かく感じやすい のです。
補足:アイダーダックダウンについて
アイダーダックダウンは、
自然環境下で採取される非常に希少な羽毛で、
別格の保温性を持つと言われます。
ただし流通量が極めて少なく、一般的な選択肢というより
特別な羽毛布団の世界として考えると分かりやすいでしょう。

| 羽毛の種類 | 暖かさの特徴 | 軽さ・ボリューム | 暖かさの持続性 | 向いている方 |
|---|---|---|---|---|
| ダックダウン | ダウンボールが小さめで、含める空気量が少ないため、暖かさは控えめ | ボリュームを出すには入れ目が多くなりがち | 使い続けると保温力が落ちやすい | 価格重視・使用頻度が少ない方 |
| グースダウン | ダウンボールが大きく立体的で、しっかり空気を含み暖かい | 軽量でもふっくらしたボリュームが出やすい | 比較的長く安定した暖かさを保つ | 毎日使う方・暖かさと軽さのバランス重視 |
| マザーグースダウン | 非常に大きなダウンボールが多く、少ない量でも高い保温力 | とても軽く、包み込まれるような掛け心地 | 長期間使っても暖かさが落ちにくい | 寝室環境が整っている・長く快適に使いたい方 |
| (補足)アイダーダックダウン | ダウン同士が自然に絡み合い、体温を逃がしにくい構造 | 驚くほど軽く、密着感が高い | 非常に高い(別格) | 最高レベルの暖かさを求める方 |
なお、同じダウン93%表示でも、
ダウンの種類や質によって暖かさ・軽さ・耐久性には差が出ます。
これが、羽毛布団の価格差につながる理由の一つです。
② キルティング(縫製)の違いによる暖かさ
羽毛布団の中は、
キルト(マス目)で区切られています。
一般的なキルティングでは、
● 羽毛が動きやすい
● 長年使うと偏りやすい
という特徴があります。
一方、
西川の羽毛布団などで採用されているキルティングは、
● 羽毛が動きにくい
● 偏りが起きにくい
● 空気の層が安定しやすい
構造になっています。

👉 羽毛が偏ると、一部分だけ薄くなり、
そこから冷えを感じやすくなります。
西川のキルティングは他にもあります。

③ 羽毛の「入れ目(充填量)」による違い
羽毛布団の暖かさは、入っている羽毛の量でも変わります。
例えば、
● 0.8kg
● 1.0kg
● 1.2kg
といった違いです。
わずか 100gの違いでも、
● ふくらみ
● ボリューム
● 空気の層
には、はっきり差が出ます。
ただし、多ければ多いほど良いわけではなく、
寝室環境に合った入れ目が重要になります。
④ 側生地(がわ生地)による暖かさの違い
羽毛を包む側生地も、暖かさに影響します。
代表的な素材としては、
● 綿100%
● TTC(ポリエステル混)
● リヨセルなどの再生繊維
などがあります。
生地によって、
● 空気を逃がしにくい
● 羽毛のふくらみを妨げない
● 肌へのなじみ
が変わるため、同じ羽毛でも体感温度が異なります。
※掛け心地の記事でも触れているため、
ここでは「暖かさに関係する要素」として簡潔にしています。
⑤ 暖かさは「寝室環境」で選ぶ時代です
最近は、
● 住宅の断熱性能
● エアコンや床暖房
● 室温設定
など、寝室環境が大きく変わっています。
そのため、
● 0.8kgで十分暖かい方
● 1.0kgがちょうど良い方
など、同じ地域でも最適な羽毛布団は人によって違う
というケースが増えています。
暖かさは、実際に掛けてこそ分かります

暖かさは、
● 数値
● 写真
● 価格
だけでは判断できません。
実際に掛けてみることで、
● じんわり暖かいか
● 空気をまとっている感覚があるか
● 時間が経っても冷えにくいか
といった違いが分かります。
関連記事はこちら
まとめ|暖かさは「環境」と「使い方」で変わります
羽毛布団の暖かさは、
✔ ダウンの種類
✔ キルティング
✔ 入れ目
✔ 側生地
だけでなく、
✔ 寝室環境
✔ 使う期間(秋〜春/真冬)
によっても、
お客様にとっての「ちょうど良さ」が変わります。
最近は、
環境に合った羽毛布団を選ぶことで
使える期間が長くなり、満足度が高くなる
というケースが増えています。





