最終回
眠りは「最高気温」ではなく、「最低気温」で整える
天気予報を見るとき、
多くの方は「最高気温」に目がいきます。
今日は暑いのか、寒いのか。
何を着て出かけるのか。
けれど、眠りにとって本当に大切なのは
最高気温ではなく、最低気温です。
なぜなら私たちは、
一日のうちで最も無防備な時間を
夜中から明け方に過ごしているからです。
当店ではよく、こうお伝えしています。
最低気温が10℃を下回ったら、羽毛布団の出番です。
最低気温が25℃を超えたら、麻の出番です。
これは経験則ではなく、
「眠っている時間」に合わせた考え方です。
ただし近年は、
一晩中エアコンを使用するご家庭も増えています。
その場合は
室温レンジを基準に微調整する
この二軸で考えると、迷いがなくなります。
最低気温で考える6つのゾーン
※室温は目安です
① 最低気温 0℃前後(氷点下含む)
室温目安:〜10℃
本格的な真冬。
おすすめの基本形
・羽毛布団1.2kg
+ウール毛布(内側)
冷え込みが強い日は
真綿掛け布団1.0kgを足すのも有効です。
ここは「防御」のゾーン。
足し算が必要な領域です。
② 最低気温 1〜5℃
室温目安:11〜15℃
冬の中心。
基本形
・羽毛布団1.2kg
寒がりの方は
+ウール毛布
暑がりの方は
毛布なしでも成立します。
③ 最低気温 6〜10℃
室温目安:16〜20℃
当店でお伝えしている
「10℃が目安」のゾーン。
おすすめ
・羽毛布団0.7kg
または
・真綿掛け布団1.0kg
必要に応じて
+綿毛布やウール毛布
ここは“引き算が始まる”帯です。
④ 最低気温 11〜18℃
室温目安:21〜24℃
春と秋の移行期。
おすすめ
・真綿掛け布団0.7kg
・羽毛布団0.7kg
+タオルケットや綿毛布で調整
重ねすぎないことが大切です。
⑤ 最低気温 19〜24℃
室温目安:25℃前後
軽量ゾーン。
おすすめ
・羽毛布団0.3kg(ダウンケット)
・ウール肌掛け布団
・麻肌掛け布団
必要に応じて
+タオルケット
ここからは“環境主導”です。
⑥ 最低気温 25℃以上(熱帯夜)
室温目安:冷房使用帯
おすすめ
・麻肌掛け布団
・タオルケット
このゾーンは、
寝具よりも室温と湿度管理が主役です。
除湿を意識すると
眠りの質は大きく変わります。
室温レンジで微調整する
エアコンで
22〜26℃に安定させている場合は、
一段軽く考えてください。
逆に、
室温が18℃未満なら
一段重く考える。
この“1段階調整”が
足し算・引き算の考え方です。
体質で最後の調整をする
寒がりの方
→ ウール毛布を足す
暑がりの方
→ 羽毛量を0.7~1.0kgへ下げる
汗をかきやすい方
→ 麻やウールを優先する
寝具は「正解を選ぶ」のではなく
調整するものです。
最後に
寝具選びは難しくありません。
難しくしているのは
「素材の名前」や「ランキング」です。
本当に見るべきは、
・今夜の最低気温
・寝室の室温
・自分の体質
この三つだけです。
最高気温ではなく、最低気温を見る。
それだけで、
眠りは驚くほど整います。
眠りは足し算と引き算。
そして何より、
環境に合わせて考えること。
この連載を通してお伝えしたかったのは、
“商品”ではなく、“考え方”です。
今日の天気予報、
ぜひ「最低気温」から見てみてください。
そこから、あなたの眠りが始まります。





